物質材料研究アウトルック
発行者:物質・材料研究機構
発行日:2005年版 2005年11月1日 問い合わせ: 企画調査室
第4部 物質・材料研究の今後の展望

第17章 国際標準
      2.VAMAS(国際標準化研究)
緒形 俊夫 (材料基盤情報ステーション 極低温材料グループ, NIMS)
1) はじめに

 NIMSにおける国際標準化研究は、プレスタンダート化事業として新材料の応用・実用化に必要となる新評価方法の開発とその国際的な標準化を推進することを目的としている。特に、@ 開発した新材料と新評価法の公知と普及、A 国際標準化活動における日本の貢献度の向上、B 標準化とりまとめ活動による国民への貢献、は国際標準化研究の重要な業務である。

 新材料と標準に関するベルサイユプロジェクトVAMAS(Versailles Project on Advanced Materialsand Standards)は、1982年のG7サミットで合意された国際研究協力の一つで、先進材料の標準に関する国際協力を通じて、国際標準化を促進し先端技術製品の貿易を活性化しようとする活動である。図1に示すように、VAMASの運営委員会はサミット参加7ケ国とEU及びISOの材料あるいは標準に関わる政府機関の高官から構成されている。VAMASには、現在までに30の専門部会TWA(Technical WorkingArea)が設置されているが、目標を達成したTWAは終了し、各国の合意に基づくニーズに合わせて、常にVAMASの活動内容は更新されている。各TWAは、各国の国立研究機関、大学、民間企業によって構成されており、図1で、各TWAの名前の後に※印の付いているのは、そのTWAの国際議長をNIMS関係者が務め、リーダーシップを取っている分野である。



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