物質材料研究アウトルック
発行者:物質・材料研究機構
発行日:2005年版 2005年11月1日 問い合わせ: 企画調査室
第4部 物質・材料研究の今後の展望

第1章 ナノマテリアル
     3.量子ドット
小口信行(ナノマテリアル研究所ナノデバイスグループ, NIMS)
1)はじめに

 半導体で作られる0次元的な人工ナノ構造(いわゆる量子ドット)においては、量子サイズ効果が顕 在化するため、バルク状半導体では不可能な新しい機能が発現する可能性がある。このような材料を利 用することにより、その高性能化にやや閉塞感のあるシリコンを中心とした従来の半導体デバイスの性 能をはるかに凌駕するようなデバイスができるのではないだろうかという期待感から、量子ドットに関 して世界中で研究が活発に行われてきた。

 本章においては、論文データベース( S C I Expanded)の検索結果に基づき、「量子ドット」に関する研究の動向についてまとめた。1970年以降現在までに出版されている全ての論文のうち、論文の題名、アブストラクト、キーワードの中に、「量子ドット」を意味するキーワードが含まれている論文、およびこれらの論文の中で特に「ボトムアップ」あるいは「トップダウン」的作製手法を意味するキーワードが含まれている論文を検索分類し、各年に発表されたそれぞれの論文件数の年による推移を国毎にまとめた。さらにボトムアップという視点でどのような応用を目指した研究が各国においてどのような推移を経て行われてきているかについてもまとめた。



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